昔の日本の家はなぜ“うるさかった”のか?

家の中でちょっとした話し声やテレビの音が、まるで隣の部屋どころかお向かいさんにまで丸聞こえ…ってことありませんか?
昔の日本の家はそんな“音の筒抜け”状態が普通だったんです。今回は、なぜ昔の家はそんなに“うるさかった”のか、その理由を探ってみましょう。

 

昭和の家、なんで音が響いた?

昔はお風呂の鼻歌や電話の内容、テレビの音が隣の部屋だけではなく、向かいのおうちにまで聞こえてしまうことが…

実はその原因、家の構造にありました。
 ・障子、ふすま → 音を遮れない仕切り
 ・木造  +  土壁 → 薄くて音を通しやすい
 ・引き戸、欄間 → 空気も音も抜ける構造


昔の家は、“見えないけど聞こえる”構造が前提でした。視覚的には仕切られていても、音のプライバシーはほとんどゼロ。音が家族の一部だった時代とも言えます。

 

 

 

昔と今、音に対する感じ方の違い

昔は…
家族の音=生活の一部、近所の音も「お互いさま」

→静けさより“にぎやかさ”が普通

 

今は…
テレワークや勉強で「静けさ」が必要、騒音トラブルが増加

→家族間でも音のストレスが話題に

 

今と昔で、暮らし方も、音に対する“許容度”も大きく変わりました。
現代は情報が多く、静けさが「贅沢な条件」になってきているのかもしれません。

 

音を“整える”という考え方

昔:音は「我慢」するもの
今:音は「整えられる」もの

たとえば…
・リビングのテレビ音を吸音パネルでやわらげる
・書斎の壁に静音材を入れて集中しやすくなる

音の悩みを「仕方ない」で済ませないのが、今の時代の考え方。
共有空間の音を“やさしく区切る”工夫で、暮らしの快適さがぐっと変わります。

 

まとめ

昔の日本家屋は“音が響く構造”だった。現代は“静けさ”が求められるように変化。
音は「対策できる」ものになりました。


「うるささ」は昔からある悩み。でも今は、それをコントロールできる手段がある時代。
静けさを味方につければ、暮らしはもっと心地よくなるかもしれませんね。

 

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