三歳児の聴覚検査と家庭でできる音環境づくり

こんにちは。サイレントプロバイダーのMです。

先日、息子の市の三歳児検診がありました。
その中では聴覚検診も行われるのですが、まだ検査の意味が分からない年齢のため、本人は遊びの延長のような雰囲気で楽しんでおり、本当に検査として成り立つのか少し不安に感じておりました。
それでも、この時期に聴覚の状態を早めに確認することは、子どもの発達にとって非常に重要なことであり、受けてよかったと感じています。

三歳児検診の聴覚チェックはどんなことをしているのか

三歳児検診では、専用機器を使わず、簡単なゲームのような形式で聴こえの反応を確認していきます。

「今からいう言葉(うさぎ・ねこなど)が絵の中にあるから、何だったか教えてね」
「(耳元で指をこする音を立てながら)音が聞こえたら知らせてね」

このように、遊び感覚でできる方法を使いながら、反応の有無をチェックします。
これは周波数の異なる音にどれくらい反応できているかを、動作や表情を通して読み取るための簡易的な検査です。

私たちが業務で扱う騒音測定のように、dB値や詳細な周波数分析を行うわけではありませんが、“聴こえる力の基礎” を確認する大切なステップだと感じました。

子どもはどんな音を聞き取っているのか

一般的に、三歳頃になると大人とほぼ同じ範囲の周波数を聞き取れるようになります。
普段、工場で使用される産業機械や電子機器の音は100Hz〜数kHzに広がりますが、日常生活での「話し声」も1,000Hz前後の成分が中心です。

この“話し声の帯域”がしっかり聞き取れるかどうかは、言葉の発達やコミュニケーションの理解に大きく関わります。
検査中、小さな音にも反応しようとする息子の様子から、日常の音環境がどれほど影響しているのか、そして音の大切さをあらためて感じました。

家庭の音環境が“聞こえ方”を支えることも

今回の検査をきっかけに、家庭内の音環境が子どもの聞き取りやすさに影響する可能性についても考えるようになりました。

例えば、

・テレビやタブレットの音が大きい
・壁や床が硬く、反響しやすい部屋で過ごしている
・家電のモーター音が常に背景音として存在している

こうした状況では、必要な音と区別しにくくなる場合があります。
工場でも複数の機械音が重なると聞き取りづらくなるように、家庭でも小規模ながら似た現象が起きることがあります。

柔らかいカーテンやラグを敷くことで反射音が減り、話し声が聞こえやすくなるため、家庭でも取り入れやすい工夫だと感じました。
音の専門知識がなくても、少しの改善で“聞こえやすい環境づくり”が叶います。

まとめ

三歳児検診の聴覚チェックは、子どもの成長を確認するだけでなく、日常の音との付き合い方を見直す良いきっかけとなりました。
静科では日々さまざまな騒音と向き合っていますが、家庭での“やさしい音環境づくり”も同じくらい大切であることを感じています。

これからも日常の音にまつわる気づきや、生活に役立つ情報をお届けしてまいります。どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。

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