こんにちは。サイレントプロバイダーのMです。
最近、3歳の息子が生き物の進化にすっかりはまっています。
古生代の生き物や人類の進化の歴史など、そんな本ばかりを読んでいて、
まだ自身も進化の途中のようなものなのに、立派に人類の進化について語る姿がとてもかわいらしいです。
さて、そんな息子の影響もあり、
今回は人類の「耳」の進化について考えてみたいと思います。
そもそも――
地球上で、最初に音を感じた生き物は誰なのでしょうか?
耳がなかった時代の「音」
実は、最初の生き物たちには、私たちが知っているような「耳」はありませんでした。
それでも、音の正体である振動は感じ取っていたと考えられています。
地球に生命が現れたのは、はるか昔。
まだ生き物が海の中で暮らしていた時代、たとえば先カンブリア時代からカンブリア紀にかけては、
今のような「耳」を持つ動物はほとんどいませんでした。
それでも生き物たちは、
・水の揺れ
・近づいてくる捕食者の動き
・周囲の環境の変化
といった振動を、体全体で感じていたと考えられています。
「聞く」というよりも、「察知する」という感覚に近かったのかもしれません。
カンブリア紀の海では三葉虫のような生き物も繁栄していました。
“耳”はなくても、周囲の変化を感じ取る能力が生存に直結していたはずです。

最初の“耳”に近い存在
やがて海の中で、魚の祖先にあたる生き物が現れます。
代表的な例としては、カンブリア紀〜オルドビス紀に登場した初期の脊椎動物(魚の仲間)で、
ハイコウイクティスのような生き物が知られています。

魚類が登場すると、体の側面に側線という器官が現れます。
これは、水の流れや微細な振動を感知する、いわばセンサーのようなものです。
この側線は、
音を感じる仕組みの原型
とも言われています。
「どこから何かが来たのか」
「何かが動いた気配がある」
生き残るために、音(=振動)はとても重要な情報だったのです。
陸に上がって、耳は進化した
生き物が陸に上がると、状況は一変します。
水と空気では、音の伝わり方がまったく違うからです。
この大きな転換点は、たとえばデボン紀。
「魚の時代」とも呼ばれ、さまざまな魚が繁栄し、
その中から陸へと進出する生き物が現れました。
代表例としてよく知られるのが、
魚と両生類の中間のような特徴を持つティクターリクです。
こうした生き物たちの登場を経て、やがて両生類の時代へつながっていきます。

陸上で暮らすには、空気の振動(音)を効率よく受け取る仕組みが必要になります。
そこで進化したのが、
・鼓膜
・耳の骨(中耳の骨のはじまり)
・外耳・中耳・内耳
といった、音を効率よく集める仕組みです。
特に、陸上生活が安定していく中で、
音の方向や距離まで判断できるようになり、
コミュニケーションや危険察知に大きく役立つようになりました。
人類につながる「聞く力」へ
こうして「振動を感じる」から「空気の音を聞く」へ
耳は長い時間をかけて少しずつ進化してきました。
そしてこの先、哺乳類が登場し、
さらに人類へとつながる中で、耳は「会話」に適した形へ整っていきます。
次回は、そんな人類の耳の聞こえ方の進化
たとえば「どんな音の高さ(周波数)に敏感になっていったのか」などを、
もう少し詳しくお話ししたいと思います。